2025年2月23日日曜日

放送大学の入学資格

 放送大学の入学資格で、独特なものとして7B「選科履修生または科目履修生として本学の基盤科目または導入科目から16単位以上を取得した18歳以上」というものがある。

つまり、18歳以上なら、事前に放送大学の特定の科目で16単位を取得していれば全科履修生の入学資格を得られる。

放送大学は大学なので、大前提として高等学校卒業とか高卒認定試験の合格が必要なのだが、たった16単位さえ取れば入学することができて、そのまま卒業すれば大卒になる。中卒だろうが高校中退だろうが大学入学という門戸が開かれている。


全科履修生に入学前に取った単位は、入学後に卒業要件として認められるし、The Open University of Japanの名前どおり、めちゃくちゃ開かれている入学資格である。


で、僕もその7Bで入学しました。

僕は大学卒なので、高校卒業資格である1で申請すればいいんですが、いちいち卒業証明書を取り寄せるのが面倒だし、どうせ卒業目指すなら単位をそれなりに取るので、卒業時期にこだわらなければ7Bの方が手続き少なくて楽。

1日でも早く卒業を、ということでないゆるいタイプはこれ便利なんではなかろうか。


僕ははるか昔にも選科履修生であったことがあるので、そのときに取った単位と、不足している分を1年かけて取得して、7B要件を揃えることができた。16単位だから、科目ベースでいうなら8科目相当分だから、1年あればいけるのではないかと思う。


いまからそれを取得するなら、次の科目を選ぶ。

基盤科目からは次のあたり
・問題解決の進め方('25)
・自然科学はじめの一歩('22)
・より良い思考の技法('23)
・心理と教育のいざない('24)
・日本語リテラシー('21)
・日本語アカデミックライティング('22)
身近な統計や初歩からの数学も大学の勉強には重要とは思うけど、効率重視なので入学後でもいいんじゃないかと。

語学から1つ
・シン・ビートルズde英文法('25)
もしくは
・中国語I('23)
語学が得意なら、英語を中心にやってしまうか、いわゆる第二外国語とも言える中国語やドイツ語をIとIIマスターもありかも。

あとはコース科目のうちの導入科目から1〜2つ
コース科目は興味関心を確かめるために、入ろうと思っているコースを中心に取るのもあり。入学後にコース変更ができるから、まずは入学を希望するコースから選ぶのがいいかも。僕は社会と産業コースなので
・社会経済の基礎('25)
・社会学概論('25)
・経営学入門('24)
あたりから

試験で合格しないとけいかく狂うので、まずは前期で5科目くらいとって、後期で4科目の合計9科目18単位くらいをターゲットに、余裕があれば前期のペース見て後期増やすのもありかも。


入学資格だけをターゲットにするなら、試験が簡単だったりネットの情報量が多い科目がいいかも。

社会科学系なら簡単な数学は避けて通れない(特に統計学あたりは)ので、2学期に身近な統計か社会統計学入門を入れておくと入学後の勉強が捗る。


2025年2月22日土曜日

放送大学:より良い思考の技法(’23) -クリティカル・シンキングへの招待- - Introduction to Critical Thinking ('23) -

個人的評価
素晴らしい授業です。放送大学の中でもとびぬけて社会人万人向けおすすめ度が高い授業。

最近ではクリティカル・シンキング本がはやりで、グロービスさんではほぼこれを導入に持ってきて若手をシビレさせてグロ信者にさせているのではないかと思うほどの魅力(魔力?)があるといわれている。うちの会社でも研修に行かせると、突然「MECEが〜」「ロジックツリーが〜」と言い出す人が出てくるので。


物事を考える際に人が陥りがちな思考のクセを一つずつ説明していくのがこの「より良い思考の技法」。技法とは言っているもののフレームワークに当てはめるロジカルシンキングの延長ではなく、認知心理学や論理学がベースになっているので、よくあるクリティカル・シンキング本のようなハウツーを期待していると期待はずれかも。

この授業はもっと普遍的な考えとか、学問的な考察をもとに一つ一つを紐解こうとするところに価値がある。人の心がわかるみたいな本が山ほど本屋に売られているけど、社会心理学をベースに特定の切り口を大きく見せているものだったりするので、そんな玉石混交な新刊本で時間を無駄にするのではなく、その大元狙いのほうが早いのではないだろうか。


これ、主任講師の菊池先生も作りこむの相当大変だったのではないかと思ってしまう。だって、クリティカル・シンキングの説明なので、そこで説明されている内容に沿っていないと目立っちゃうし。


授業は中盤から頭の体操を超え、論理的に考えるなかなかのハードタイプ。試験は教科書にある概念をきちんと理解できているかを試すようなもので、難しくはありません。


放送大学は会社員をはじめ、自営業の方や看護師など社会人学生が多いので、「研究」というよりは「教養」に重きを置いている。はっきり言って大半の試験の合格水準は低いし、レポートなどの負荷もそれほどでもない。ただ、真面目に学べばそれこそ多くの知識がしっかり身につく内容は用意されている。

入学金を払う必要はあるけど、ある意味研究者から学生まで誰もがなん度も繰り返しみることができる放送授業や、自分の名前で書いた教科書で全ての授業が作られているってすごいこと。著作もなく、査読あり学会誌でもあまり論文を見ない名ばかり教授が多い大学と比べたらやっぱり放送大学できちんと勉強した学生の教養はいいところ行くんじゃないだろうか。

研究にも役立ち、ビジネスでも使えて、社会で生きていくための教養にもとても重要な思考の技法を学ぶこの講座は心底万人にお勧めで、もう必須科目でもよいのではないかと思うくらい。これこそ教養学部の授業って感じで、これを超える授業にはなかなか出会えない。

2024年9月24日火曜日

放送大学で理数系を学ぶ

 2024年4月に放送大学の産業と社会コースに入学しました。

入学前の1年間、選科履修生として入学し、続けられそうだったので入学費用を抑えるための入学ではあるのですが、入学するとやっぱり卒業したくなるもので、必要な単位を意識しながらやっています。


ただ、選科履修生の時に取得した単位と、昔々一度放送大学の選科履修生をやった時に取得した単位を合計すると60単位弱ありますので、卒業までに取得しなければならない単位数だけでいえば3年次編入と同じくらいの負担感です。


昔々に在籍していた時(この時も1年間)はどちらかというと教育学に興味があったので、いまでいうところの心理と教育コースの単位数が多く、現時点(1年目1学期終了時点)では、入学コースの産業と社会コースよりコース科目の単位数が多い状態です。

所属の産業と社会コースにおいても、残り10単位ほどとれば所属コースの単位取得要件は満たせるので、残り3年以上あることを考えても興味があるものだけをとれば十分という程度です。


入学時点ではどちらかというと自分のビジネスでの課題にヒントを与えてくれるような勉強をしたいとおもい産業と社会コースを選んだのですが、ふたを開けてみるとやっぱりアカデミックな場所ではもう少しリベラルアーツ寄りなものをやったほうが良いのではないかと思えてきました。


前置きが長くなりましたが、そんなわけで1年目の2学期は理系科目として「初歩からの生物」と「物理の世界」をとることにしました。


私は高校時代物理と化学をとっていましたので、細かい数字や式はともかく、概念として物理や化学はわかります。一方で生物は全くと言っていいほど知識がないです。

「初歩からの物理」にするか「物理の世界」にするかは少し悩みましたが、初歩からの物理は教科書を書店で購入して放送を見れば十分かなと思い、チャレンジとして物理の世界にすることにしました。

初歩からの物理も決して簡単な科目ではなく、式の変形をしっかり追っていく必要がありますが、物理そのものを大学レベルで考えるのであれば物理の世界のほうがまとまっているように思えました。

岸根先生は放送大学で多くの授業を担当され、教科書を書かれていることもあってか、教科書では厳密に高いレベルを要求しつつも、放送ではその理解の入り口の部分を丁寧に説明される印象です。

特に初歩からの物理のアシスタントである中島朋さんは、ご自身物理は十分に理解されている方であるのに、視聴者目線に沿いながら進められていていいですね。



2024年9月3日火曜日

放送大学2025年度開講科目

 放送大学の図書目録で2025年に開講される授業をみました。

私は産業と社会コースなので、その中で気になるものとしては...

・生活経済学
・社会経済の基礎
・マーケティング
・企業経営の国際展開

あたりでしょうか。元気があれば「社会学概論」も取りたいですが、最近ではビジネスとのつながりが大きいほうが好みだったりします。

オンライン授業では

・サプライチェーン・マネジメント
・ゲーム理論入門

が興味があります。

特に、ゲーム理論入門は新規開講なのでどの専攻のどんな授業になるのかが興味深いですね。

2024年9月2日月曜日

放送大学:社会統計学入門(’24) - Introduction to Social Statistics('24) -

わりと難しかったけど面白い。


統計学をしっかりやりたかったので「身近な統計」と並行して受講。こちらのほうがコースの導入科目だからか、編著者や執筆者の先生方が社会学系だからか、よりデータの分析というところに力が置かれている気がする。

図表や練習問題がわりと社会学のまとめで出てきそうな内容に寄せているし、数学的というよりは実践を意識して深入りしていない感じ。内容は「身近な統計」と被るところも多いけれど、同じ内容でも違った角度から説明されると理解が深まるので、同時に受講したことでこの辺りの理解が深まった気がする。あくまでも気がする。


シラバスには「社会調査の基礎」を学んでおくことが望ましいと書いてある。

僕は「社会調査の基礎」は受講せず、教科書だけ買ってざっと目を通した上で受講。あらかじめ知っておくと見通しが良くなる感じはするものの、その知識がないとわからないというところはなさそう。

生成AIがいろいろな計算をしてくれるようになったいまでは、計算が自力でできること自体の価値はなくなっている。ただ、データをどう分析するか、どう判定するかのリテラシーは必要だと思う。その判定もGPTは教えてくれるけれど、やっぱり最後にその有用性を判断するのは人間だし、そもそもどんなデータを渡して何を得たいのかという設計や仮説は人間がやる意味もある。この「社会統計学入門」はかなりしっかりとデータ分析について学ぶことができるのではないかと思いました。


試験は電卓を使えば計算時間は十分に足りる感じ。放送大学の典型的な試験でひっかけ問題もなく選択内容がはっきりしているので落ち着いて取り掛かれば時間はたっぷりある感じ。教科書の後半を進めているときは試験は厳しいなぁと思っていたけど試験結果はⒶ。この科目はコースの導入科目ですが、試験自体は易しめ。社会科学をやる人であれば心理系の人も含めて取っておいてもいいんじゃないかなぁ。


第1章 社会調査のデータと統計分析の考え方

第2章 データの基礎集計(1):変数の分布を記述する

第3章 データの基礎集計(2):分布の中心、散らばりを測定する

第4章 標本に基づく推測統計(1):標本抽出と標本分布

第5章 標本に基づく推測統計(2):統計的推定

第6章 標本に基づく推測統計(3):統計的検定

第7章 グループ間の平均の差の検定(1):Z検定・t検定

第8章 グループ間の平均の差の検定(2):分散分析とF検定

第9章 離散変数間の関連(1):クロス集計表と独立性の検定

第10章 離散変数間の関連(2):関連係数と多重クロス集計表

第11章 連続変数間の関連(1):ピアソンの積率相関係数

第12章 連続変数間の関連(2):さまざまな相関係数

第13章 回帰分析(1):回帰分析の基礎

第14章 回帰分析(2):回帰分析の応用

第15章 講義のまとめと発展学習


第1章は言葉の定義も含めたイントロ。放送大学の教科書の第1章は、この授業の位置づけとか基本的な用語の説明が多い。ある意味「身近な統計」よりも身近に感じるようなデータをもとに、統計の考え方を説明するところから始めて、全体の構成や指針など。導入がとても分かりやすくて、とりかかろうという意欲が湧くね。

第2章、用語とヒストグラムや累積度数分布表のといった基本的なグラフの説明。ここでヒストグラムと棒グラフの違いが説明されてびっくり、いまさらながらこの違い初めて知りました(常識?)。互いの棒が隣接しているのがヒストグラムでカテゴリー間に順序があることを示していて、棒グラフはそれがないのだそう。これまでビジュアル面だけを考えて作っていた。こういった基本的なことがすっぽり抜けていたと思うと恥ずかしい。

第3章は導入科目ということもあり少し飛ばしながら平均値や中央値、分散や標準偏差の説明と、やっと定義っぽくなる。シグマ記号が高校と違っていたりするので一瞬独特な記法のように思えてしまうけど、こういうお作法もあるみたいね。

この章は統計学の基本中の基本が詰まった章という感じです。分散はあちこちで出てきますし、標準得点の考え方も統計学ではよく使いますし。ビジネスではまずz得点が理解できて、平均±1σみたいな感覚になれるとだいぶ違う。

第4章からはいわゆる統計学っぽい内容かな。標本分布というサンプルの平均という新しい考え方の登場。このあたりからが母集団の全数を確認することができない社会を扱う社会統計学っぽい。「標本」というものになれるのが統計学かなという気がします。標本の平均だとか標本の出現範囲などの概念は一瞬わかりにくい。標本が母集団の一部であるからこそ、母集団が均一でない限り無作為であっても一部を切り取るだけだと母集団からは少しずれたものが出てくる可能性が高い、でも何度も何度も標本セットを繰り返し取り出して平均をとっていけば母集団に近い値が得られるというところが大切なところのよう。

第5章、母集団から何度も標本を取り出せればよいけれど、実際の調査では一回きりなので、それをどうするかを考えるってこと?母集団から標本を取り出して計算する際に、母集団の平均が分かっているときと分かっていない時では結果変わるってそりゃそうだよな。実際、母集団そのものが分かっていないなかで標本を採るので、では一体母集団とどのくらい離れている可能性があるのかなんかを推定していく方法を細かくやる感じ。

第6章、統計的検定。何度やっても検定はわかったようなわかっていないような気がする。教科書の練習問題をしっかりやればパターンマッチで試験はできる気がするものの、どうも身についた感がしないのもこのあたりから。このサイコロに不正がされていないかなんてのはこの考え方を使うと検定できちゃうっぽい。ただ、理解をするって難しいなあ。Z検定、t検定ともに計算方法は同じなので計算自体はできちゃいます。

第7章はグループ間の平均の差の検定。ふたつのグループの平均、分散、度数から平均値に差があるといえるか、みたいな検定でクラス間での平均点に差があるといえるかみたいなことを検定できる。ビジネスではセグメントごとに比較するなんてことがよくあるから、アンケート調査などで規模が影響するのかしないかとか、特定の属性間の比較に使えそう。

第8章もグループ間平均の検定。3グループ以上の時に使われるF検定の話で、例に出ている労働時間みたいなのは部課間でどうなの、みたいなときに使えそう。教科書では2グループの例を中心に全体の平均を使ったり、それぞれのグループ内の平均を使ったりでいくつかの計算をすると検定ができるという紹介もされている。計算ルール自体は簡単なのでExcelなどで簡易な表を作って計算すると理解が早かった。

第9章はクロス集計表という個人的には身近な表。いわゆる縦計横計総合計の票をもとに、縦(行)と横(列)のパーセントを計算したり、合計の値を使って期待度数や期待相対度数を計算したりする。これもExcelなどの表計算ソフトの得意技。こういう値計算しているといかに表計算ソフトが便利かがわかる。

で、この章の後半はカイ二乗分布について。期待度数からの差を使って表全体を一つの数値に置き換えるようなものかな。

第10章は二つの表がどれくらい関係しているかをクラメールの連関係数というものを使って算出する。後半の疑似相関、媒介効果、無効果あたりはわかったようなわかってないようなで結局よくわかっていないまま進んだ気がする。このあたりから少し疲れ始めてきてちょっと手抜きが始まる。

第11章散布図をもとに共分散や相関関係。個人的にはここはよく仕事で使っていたことがあるので楽勝だった。共分散は式で書くとなんだかおどろおどろしい形になるものの、定義自体は実は簡単で、それこそ意味さえわかれば表計算ソフトで一発で出てくる。こう考えるとExcelってすごいよな。作っている人はこの計算パターンを理解した上でプログラムしているのだからすごいよなぁ。

第12章ではいろんな相関係数が出てくる。最初のうちの層別相関分析はある意味当たり前のことを言っている気もしないでもなかったが、まぁではどのように層を分けるのかによって結果も変わってくるので、層の決め方は結構重要なのだろう。

偏相関係数は考え方は試験にも出そうだし、元のデータの形を考慮しながらスピアマンをうまく使うなんてのは大切そう。章末の練習問題見てもそう思う。

第13章の回帰分析は相関係数と同じく、個人的には一時期ばりんばりんに使いっていたので見慣れた話。データをぶち込んで散布図を作り、なんとなく見た目で相関がありそうなときはExcelで一発作成がビジネスシーンでは有効。

第14章、前半で言わんとしていることは離散変数(例えば男女)別の集計データから、男性が1増える、女性が1増えるごとの結果への影響を出すようなものだと思うのだけど、ダミーという文字のせいかかえってわかりづらい感じ。2変数でダミー変数は0と1だけなので、0のほうを固定して1のほうが単位数量増えるごとの影響、っていうのは何となく感覚的にもわかるのですが、3変数になった場合は何なんだ、という感じでよくわからん。

第15章はまとめ。ざっと視点のおさらいという感じかな。先生が講義の中ではできる限り我慢して使わなかった考え方を一気に紹介している印象。統計上の制限とか各種バイアスの存在を前提に、やっぱり何も考えずにデータだけ見ていてもダメだよね、ということを言おうとしているようにも思える。後半は社会科学においての分析ツールとしての統計について熱く語られます。


データを取り扱う際に「分析」という言葉を使う人がたくさんいて、ビジネスのシーンでもすぐに「分析」という言葉が結構耳にするものの、多くの場合は「集計」どまりであることが多い。

「98%が満足している」みたいな結果が出たということを前面に出して優位性をアピールしている広告などについても、社会統計学を学んだ人であればその怪しさに気づくかもしれない。

統計学ではサンプルごとに計算するものがあったりで、サンプルが多くなるほど息の長い計算がたくさんあるため難しそうに感じることがあっても、言っていることは自体は結構シンプルなものが多い。日本語という自然言語で書いたら余計に面倒になりそう。

統計学はビジネスで使い勝手が良いので将来少しでも戦略とか分析とかに関わりたい人にはいいかも(すでに関わっている人にも)

数字って見せ方で全く違う印象になるけど、その背景とか意味を考えずに鵜呑みにしちゃうと人生に大きなダメージを与えることがあるから、こういうリテラシーって結構大切だと思っている。実務的にざっくりと全体を学び直すなんてことができたので、個人的には大満足の授業だった。

試験は思ったより簡単な気がしたけど、2024年1学期の平均は50点台だから難しめに入るのかな。

2024年9月1日日曜日

放送大学:会計学(’24) - Accounting('24) -

個人的評価
授業の難易度:★★(まずまず)
試験の難易度:★★★(時間が足りない!)
社会人おすすめ度:★(経理マンならいいかも)


会社で数字を扱うので、そこそこ真面目にやってみようかと思い立ったので。

結果、内容としてはとても満足です。資産除去債務、退職給付引当、のれん代など実務上出てくるので何となく理解しているようでやっぱりよくわかっていなかったというものがよくわかりました。

試験結果はC。いや~ギリギリ合格です。ナンバリング310何ですよね、この授業。内容的に結構わかっていたつもりですが、とにかく計算が間に合わない。「正しいものを二つ選べ」なので、五択のなかで一つあたりが見つかったら終わりではないので、実質的に取り掛かる問題数が多いです。当然ながら検算する時間もほどんどないということで、試験自体は散々な結果になりました。試験前までは何とかなるだろうと思っていたのが、試験で全く通じなく愕然とした授業でした。

個人的には学ぶことが多く取ってよかった授業の一つに上がります。一方で万人にお勧めするとなるとちょっと専門度が高いかなという気がします。営業マネージャーとかであればここまでの会計理論は不要です。逆に経理マンやM&A担当を目指す人なんかはいいんじゃないかなぁと。デューデリジェンスの際の企業価値評価のベースにはやっぱりこうした会計知識必要ですし。


第1章 会計の意義

第2章 複式簿記の仕組み

第3章 簿記一巡の手続

第4章 貸借対照表と損益計算書の作成

第5章 資産会計(総論)

第6章 資産会計(流動資産)

第7章 資産会計(有形固定資産)

第8章 資産会計(無形固定資産・投資その他資産)

第9章 負債会計(総論・流動負債)

第10章 負債会計(固定負債)

第11章 資本会計

第12章 損益会計

第13章 財務諸表

第14章 連結財務諸表

第15章 財務会計の展開


第1章は会計学そのものの説明です。会計学の教科書とか、アカウンティングの真面目な本では最初に出てくるような役割面と公準、ストックとフローの概念と貸借対照表と損益計算書に行くのですが、「財務三表」として挙げられるキャッシュフロー計算書についてはあまり力を入れていないんですね。「会計学」っていう範疇だとこれは違うのかな。

第2章、複式簿記の仕組みです。おそらく伝票をうんざりするほど扱っている人や、ビジネス面で財務諸表を見ている人にとっては飛ばしてもいいくらいではないでしょうか。

第3章は簿記の流れです。ここも簿記3級レベルの人であれば難なくクリアです。放送大学は多種多様な学生が来ていることを踏まえて、最初の3章くらいはごくごく基本的なことをしっかり説明するというパターンが多いですね。

借方と貸方という概念が最初の壁だと思うので、初学者はまずここからと思うものの、本当の初学者は専門科目に分類されるこれをいきなり取らないかとも思うので、ややこの章の位置づけは不明です。

第4章、このあたりからが会計学の始まりな気がします。現金主義と発生主義の違いは割と重要。その違いがいろいろな言葉で出てくるので、一気に会計感が増します。この章もどちらかといえば定義のお話で、ケーススタディというよりはあくまでも理論を進めていく感じでした。

第5章は資産の分類です。正常営業循環基準、一年基準といった流動資産の考え方と、それを超える固定資産の考え方などの整理ですが、ここもやっぱり簿記などをやっている人にとっては知っていることが多いという印象でしょうか。後半の貨幣性資産と費用性資産や資産の評価あたりは少し授業っぽさを感じます。最後の現在価値については私は先にファイナンスの授業をとっているので楽勝な考えではありますが、ここはもう少し細かく説明しないとよくわからないという印象になる人多いかもしれませんね。

第6章は流動資産。棚卸資産や有価証券についてがポイントでしょうか。

第7章は有形固定資産。ここはわりと大変。減価償却はふだん何らかの会計やっている人であればあたりまえなことではあると思うのですが、減損会計やファイナンスリースの計算などは手を動かすことが少ないので、実際に計算しようとするとなかなか大変。支払利息と減価償却を両方計算するので慣れれば簡単な理屈ではあるものの、手計算では結構時間がかかります。

第8章は無形固定資産、投資その他の資産。ソフトウエア資産の計上は多くの会社で使われる結構大切な考え方ではありますが、SaaS以降はこの手の重要度は減りました。一方でM&Aが多くの会社に身近になってきた今ではのれん代の償却計算が結構身近なテーマですね。会社がM&Aして特定の部門の予算に組み入れられるとその償却費用を予算計上しないとならないので、知っておくと「M&Aで売上増えてラッキー!」みたいな安易な話にはならないことがわかります。

そのほか有価証券の評価も結構熱いテーマです。洗い替えの方法などはいかにも試験に出そうなテーマです。

第9章から負債です。資産と同様に流動負債から入りますが、負債をどのように認識するかが細かく説明されます。引当金あたりはビジネスでも考え方を知っている必要がありますね。

第10章の固定負債は社債、資産除去債務、退職給付引当金あたりは以下にもどれかが試験に出そうな雰囲気です。というか、両方試験に出ました。短時間で計算ができるようにするために相当練習が必要です。私はこの辺軽くできるとおもって舐めていたので試験で計算が追いつかず痛い目を見ました。

第11章はいわゆる「純資産の部」の説明です。純資産の部がどのように構成されているかが分かれば良いのかと。

第12章、ここにきてP/L(損益計算書)の話がちょっと出てきます。なるほど会計学ってB/S(貸借対照表)から入る感じなんですね。複数要素の契約と返品権付き販売も計算問題で出そうな雰囲気です。

第13章、財務諸表。ビジネスとして重視されるキャッシュフロー計算書がここでやっと出てきます。

第14章の連結財務諸表は関係会社間での取引を正しく理解するために結構重要かも。個人的にはグループ会社間での取引を正確に理解できて親子間での取引のアイディアにヒントをくれる項目でした。

第15章は全体のまとめと財務マンが知っておくべき知識といったところでしょうか。有価証券報告書の件は会社経営者にも役に立つ内容ではあるのですが、一般的にはここに至るまでの章は経理畑の人以外にはオーバースペック感がありますし、逆に経営担当者にはこの章が言わんとしていることが現実とずれていると思いがちではないかという気がします。


会計学はなかなかアカデミック寄りなので、産業・経営系の基礎科目ではありながら、実務面で必要とするものとは少し違ったかなという感じです。逆に、会計をしっかりやりたい人にとっては一つひとつ丁寧に細かいところまで押さえている授業という印象なので真面目に取り組むと会計に一言ある人になるのではないかと。将来的に経営層を目指すのであれば、きちんとした会計議論ができる基盤になるので実務面にとらわれすぎずに受けるのが良いかと。

とにかく硬派です。大学の授業っぽいので、放送大学もこういう授業がちゃんと一定数残ることを期待します。


2024年8月31日土曜日

放送大学:身近な統計(’24) - An Introduction to Statistics('24) -

個人的評価
授業の難易度:★☆(ふつう~やや易)
試験の難易度:★(易しい)
社会人へのおすすめ度:★★★(万人におすすめ)


仕事で数字を扱うようになると、単なる平均やグラフ化だけでなく、数字という事実を今後のマネジメントやマーケティングにどう活かすかなんてことも大切になってきたりします。

ニュースサイトなどを見ていても、貯蓄額や所得についてときどき平均値を用いて議論されることがあります。偏りや分布なども考慮しないと実態にそぐわないことがあるなんてことはよく聞きますが、ではどういうときにどう考えるのかなんてのももう少し深く知りたいと思っていました。

ちなみに私、大学の時に統計学をとったような記憶もあるので、おぼろげながらカイ二乗分布とかの言葉は覚えてたりするのですが、実際の扱いはさっぱり忘れています。

仕事においては必要に迫られるので独学でExcelなんかをいじりながら回帰直線を出したりして喜んでいたりするのですが、ネットで関数の使い方を見て当てはめるだけではなく、一度体系的に統計学をやろうかなとふと思い立ち、放送大学の統計関係の科目をとることにしました。

そんな感じで放送大学の「身近な統計」を取りましたのでちょっとしたレポです。


「身近な統計」は「基盤科目」に属するので簡単かなという印象を与えますが、しっかりとした現代の大学リベラルアーツ系学問ではないかと思います。どちらかというと教科書と抗議はかなりしっかりとした内容で進みますが、試験はちゃんと授業を聞いていた人であれば合格点は取れるちょっとやさしめな問題が出た印象です。私はⒶでした。


いきなり最初のページを開くと「大谷翔平(2016年)の球速の分布」という、2024年初めの結婚ネタで野球ファンではなくても大谷翔平の名前を毎日目にするタイミングでこの科目がいきなり「身近な」統計になっているというおまけつき。


目次はこんな感じです

第1章 論より数字,勘より統計 ~私たちの身近で活躍する統計情報~

第2章 データのばらつきの記述(質的データ) ~度数分布表とパレート図~

第3章 データのばらつきの記述(量的データ) ~度数分布表とヒストグラム~

第4章 データのばらつきを数字でまとめる ~平均値・中央値と箱ひげ図~

第5章 ばらつきの大きさを測る ~シグマ(標準偏差)の活用~

第6章 格差を測る ~ローレンツ曲線とジニ係数~

第7章 不確実な出来事を確率で考える ~2項分布~

第8章 不確実な出来事を確率で考える ~正規分布~

第9章 統計を作るー部分から全体を知る ~標本調査~

第10章 調査結果の誤差を知る ~推定値と標本誤差~

第11章 標本から仮説の真偽を判断する ~統計的仮説検定の考え方~

第12章 データから関係を探る ~クロス集計表の読み方~

第13章 関係のパターンを読む ~相関係数と傾向線~

第14章 時系列データの分析 ~変化の記述と将来の予測~

第15章 デジタル社会の意思決定を支える統計 ~全体のまとめ~



第1章はイントロで統計がどういうところに使われているかという説明です。講義そのもののイントロなので、筆者としては思い入れが強いところではあるのだろうけれど、1.5倍速くらいで飛ばしました。いわゆる読み物として、これからの統計学をやるメリットがおぼろげにつかめるので読まないのはもったいないです。

第2章も用語集という印象です。質的・量的データとは何か、それぞれの尺度については過去問でも出ていましたし、おそらく何等かは出てくると予想、実際出ました。度数分布表やパレート図はビジネスで出てくることも多いので、イメージがつかめるのであればこの章もそれほど難しくなかったです。こちらも1.5倍速でさらっと通過です。

第3章、ここはヒストグラムオンリーです。単峰性、多峰性、左右に歪んだ分布あたりを押さえておけば十分かと。棒グラフってなじみが深いですけど、その形の特徴を言葉で表現することはなかなかないので、そういった意味でよい復習です。

ここらあたりでは「思ったより余裕だなぁ~」と感じていました。

第4章、平均値と中央値。特に中央値という概念は社会人にとってとても大切だと思うのですが、なぜか義務教育ではやられていない(気がする)のが不思議です。65歳時点の「平均」貯蓄額だとか、東大生の親の「平均」年収だとかが時々出てきますが、そうした(あまり統計的な知識のない人)向けの説明がいかに実態を見誤る可能性があるのかを教えてくれます。72ページの箱ひげ図の見方は知っておくと吉。

第5章からはちょっと大学の授業っぽい感じでしょうか。第4章までは四則演算だけできれば理解できるものばかりですが、81ページでいきなりシグマ記号が出てくるので高校あたりでこの辺よくわかっていないまま卒業してしまった場合は、事前に参考書などで軽く理解しておくか、「初歩からの数学」などを受けておくほうがいいかもしれません。

ちなみに私は高校時代数列周りは得意でしたので、このあたりのシグマ記号は抵抗がなく、どちらかというと冗長に書かれるよりシグマ記号で書かれたほうが理解しやすいです。

所詮シグマ記号は 1+2+3+...+100 みたいな「1から100まで1つずつ増やして足していく」という日本語の代わりにシンプルな記号で記述するルールなんですが、真ん中にでかでかとシグマの記号があるため(大きく書く意味がよくわからない)、見慣れないと難しそうに見えるので慣れが必要です。

この章で出てくる「標準偏差」や「標準得点」の考え方は以降の章でも繰り返し出てきます。この章はじっくり取り組んで当たり前のように上の二つが出せるようにしておけるとかなり有利です。

第6章は歪度(わいど)と尖度(せんど)の計算でおなか一杯になるようなシグマ記号のオンパレードで難しそうに見えますが、ここは理屈だけ抑えておけば大丈夫。歪度は最頻値ともいえる「モード」と平均、中央値がそれぞれの並びがどうなるかさえ分かれば問題なしです。尖度も0より大きい小さいで尖り具合がどうなるかくらいが分かれば細かい計算や式は覚えている必要ないのでは。ローレンツ曲線とジニ係数を押さえれば大丈夫。

ジニ係数は計算できるに越したことはないのですが、数字が大きくなるにしたがってどういうことが起きるのか(ローレンツ曲線はどう変化するのか)くらいでしょうか。

第7章の二項分布は116ページでこれまた積分のインテグラル記号が出てきたりするので、いちおう数学が分かる人にはわかりやすいのですが、逆に数学にアレルギーを持っていたり、高校時代に文系などで数II以上をほぼやっていない人にとっては高度な印象になるかもしれません。とはいえ、インテグラルやシグマ記号のところは無視しても大丈夫かと。

むしろ期待値の計算(これは足し算と割り算ができればわかる)と、本題の2項分布の二つが山です。2項分布はCombination記号(nCxみたいな)がメインになります。これは欄外で詳しく解説されているので、この記号の意味さえクリアしてしまえば言っていること自体はそれほど難しくないです。ちなみにnCxという記号の意味は「nから始まってx個をかける」÷「xから始まって1までかける」です(簡潔に書いています)5C3なら

(5×4×3)÷(3×2×1)

です。ちなみに、計算式自体は忘れてしまってもBINOM.DIST関数というものが紹介されているので普段はそちらで計算すればよさそう。

第8章は正規分布の扱い方です。なかなか難しい。いわんとしていることは正規分布に従うものであれば、Excelの関数である値になる確率が簡単に計算できますよ、ということになるのだけれど、その裏側の理屈自体が結構複雑ですね。

とにかく正規分布に従うものであれば、実際の値が上位何パーセントなのかとかがすぐに計算できます。偏差値なども偏差値70以上の人は何パーセントとか、逆に偏差値62って上位何パーセントなのかとかを計算したりするときに使います。

この章で割と重要(だけどたぶん試験に出ない)のは中心極限定理というもので、どんな分布をするものであっても、その中から何個かを選んで平均をとるなんてことを繰り返すと、何回も記録した平均値は正規分布をするということが知られています。この考えは後程よく出てくるようになります。

第9章は標本調査の入り口です。ビジネスにおいては全数調査をすることはそうそうできないので、この標本調査という考え方と、その留意点については最初に押さえておきたいところです。とはいえここも概念だけなので1.5倍速でさらっと。

第10章、標本調査の醍醐味です。最初に母集団平均μと、標本平均の違いが説明されます。クラス全員を母集団とした平均点数と、その中から無作為に選んだ5人の平均点数がぴったり一致することはなかなかないと感覚的にわかります。ただ、その5人選ぶことを何回も何回も繰り返して、それぞれ図った5人の平均点を表にまとめてその平均値を出そうとすると、もともとの母集団の平均μに近づく(一致する)というのがこの中心極限定理になります。

これはなぜ大切かというと、標本平均は母集団の平均とは違うのだが、標本平均で出てきた値は母集団平均(本当の平均)を推定する値として妥当ということになります。言い換えると正確な母集団平均はわからないけれど、標本平均や標本の標準偏差から、母集団の平均はこのあたりの数字になる、という推定ができます。

数字だけ見ていて操作しているとなんのこっちゃなことですが、とにかく全体から何個か取り出したものの平均と標準偏差を計算すると、母集団の平均がとりうる範囲が計算できるということなんですね。さっきの例だと無作為に選んだ5人の平均点と標準偏差が分かると、クラス全員の平均点はこれくらいの範囲になるという感じです。

第11章の仮説の真偽は実際に観測されたデータからある事柄が起こりうるのかどうかを調べる方法です。

母集団μの検定あたりが試験に出そうでしたのでそこそこ力をいれました。これまでの考え方と同じように標本の平均値とその標準偏差を用いて、母集団の平均としてこの値が考えられるか、というようなものを検討します。教科書の例では1か月の平均支出額について、標本平均21.5万円、標準偏差10万円という値から、母集団の平均支出額が20万円といえるかどうかを検定するなんて感じです。

母集団平均は実際にはわからないのですが、観測したデータから「20万円といってもよいか」を検定します。

第12章はクロス集計表の読み方です。クラメールの連関係数くらいではないでしょうか。この章で取り上げられているカイ二乗検定は二つのデータセットを比較するときによく使われるのでもう少し深く知りたかったなという印象です。この章以降は計算などで手を動かすというよりは、関連性分析の概念などデータを扱う際に留意しておくべきポイントの比重が高いような気がします。

第13章、回帰直線です。ビジネスシーンでいろいろなデータを扱う際に、この相関係数や回帰直線を利用することは案外多いです(使えると便利です)。正の相関、府の相関とそれぞれの相関係数の意味が分かれば試験は通りますし、実務面としても計算自体はExcelなどの表見さんソフトで十分です。外れ値の考え方とかを知るだけでいいかと。

第14章は統計データの見方です。トレンドや異常値のとらえ方や、総額の伸び率に対する個別の寄与度など、ビジネス資料を作る際に有益となる視点があります。

株価などでおなじみの移動平均も、人件費率やミス率など単に単月に起きたものをプロットするのではなく、移動平均をとることで直近のデータにとらわれすぎずに傾向の把握ができることもあります。

第15章はテスト集です。ここは解くというよりはそれぞれを見返しながら教科書を参考にすれば答えが出せるところまでできれば上出来かと。試験の前に繰り返しやることで、試験に受かる気がしてきます。とにかくわからないところがあったらその単元に戻ってやり直し、まずは公式を丸暗記でもよいので、私はどんな知識が足りていないのかを測るのに使いまくりました。


数学の素養がない人でもテレビの授業を聞いて教科書をよく読めば試験の合格はできるようにできています。

ときどきうっかりと高校1、2年レベルの数学が前提となってしまうようなシーンもあるのですが、放送授業ではその辺使わずとも理解ができるように工夫されています。

試験自体も落とすというよりは合格させようという意図も見えますので、数学リテラシーを高めるつもりで受けてみるのもよいかと。入試のない放送大学の基盤科目として相当に配慮されていることを感じます。

もちろん、AI時代ということもあり心機一転統計学をやってみようという人にも入り口として基本的なところを押さえていくのもよいかと。私みたいに復習もかねてしっかり統計の基本的なところは知っておきたいな、なんて向きにも良いのかと。

これだけだと物足りない人は、より実践的にデータを使う「社会統計学入門」も結構おすすめ。


放送大学の入学資格

 放送大学の入学資格で、独特なものとして7B「選科履修生または科目履修生として本学の基盤科目または導入科目から16単位以上を取得した18歳以上」というものがある。 つまり、18歳以上なら、事前に放送大学の特定の科目で16単位を取得していれば全科履修生の入学資格を得られる。 放送大...